「THE TUDORS 背徳の王冠」第三話、カール5世陛下のハプスブルクジョーク炸裂

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テューダー朝イングランド王ヘンリ8世を主人公にした歴史大河ドラマ第三話。

過去の感想はこちら
「THE TUDORS 背徳の王冠」第一話「英国王ヘンリー8世」
「THE TUDORS 背徳の王冠」第二話「仇敵」フランソワ1世登場回

前回嫌々ながらフランス王フランソワ1世と同盟締結・王女メアリーのフランス王太子との婚約も行ったヘンリ8世ですが、今回はフランスとの同盟なんぞ犬に食わせておけとばかりに、神聖ローマ帝国の新皇帝カール5世との対フランス同盟に切り替えていきます。トマス・モアのナイト叙爵(1521)、メアリー王女の婚約(1522)、トマス・ブーリンのガーター勲章授与(1523)など描かれる出来事から推測するに1521~23年頃をまとめた感じと思われます。

姉マーガレットの婚姻やアン・ブーリンとの出会い、そして陰謀渦巻く宮廷政治と外交交渉が描かれますが、やはり、今回最大の見どころはわれらがカール5世陛下の登場でしょう。

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カール5世登場!

カール5世

カール5世陛下のハプスブルクジョーク

陛下、何をおっしゃってるんですかwwwwwww

そのハプスブルクジョーク、やっぱり陛下的には鉄板のすべらない持ちネタとして毎回使ってるんだろうなぁ。そして家臣の前でも悪気なく使って、言われた方はどんな顔したらいいのかわからない微妙な空気になってるんだけど、本人的にはあっけらかんとして楽しんでるんだろうなぁ、と一瞬で想像させられます。そのジョーク、国王クラス相手じゃないとジョークにならないです陛下。さらに新婚約者の幼女メアリー王女にも紳士的に振る舞ってダンスを所望する陛下、叔母のイングランド王妃キャサリン・オブ・アラゴンを本気で気遣う陛下、やばい、いいひとオーラがやばい。殺伐とした中に燦然と決して沈むことのない輝く太陽のような存在感、これが萌えか・・・ヘンリ8世治下のイングランドとかいうベリーハードモード世界より、やはり洗練されたカール5世治下のハプスブルク帝国こそこの世の楽園(スペインの自転車操業財政や異端審問制度から目をそらしつつ)

三話のその他の見どころなど

なんだか本作のカール5世陛下だけでずっと語っていられそうなんですが、本筋に話を戻すと、大きな展開としては、まずヘンリ8世の姉マーガレットの政略結婚がありました。本作ではポルトガル王との結婚ということになっていますが歴史上のマーガレット王女はスコットランド王ジェームズ4世と結婚しスコットランド王妃となり、同王死後、スコットランド貴族と再婚しています。本作で描かれている時期はスコットランド貴族アンガス伯アーチボルド・ダグラスとの結婚生活を送っているところで、史実から大幅な改変がなされているところです。また、本作では登場していませんがヘンリ8世には妹のメアリー王女がおり、こちらはフランス王ルイ12世と結婚した後、本作にも登場、ちょうど三話で公爵に序されたばかりのサフォーク公チャールズ・ブランドンと再婚しています。ヘンリ8世の姉妹を一人にまとめて改変しているようにも思えますね。

次にアン・ブーリンが侍女に上がる前にヒーヴァー城で別れを告げていた可哀そうな詩人ワイアットさん、こちらもトマス・ワイアットという実在の人物で、やはり詩人です。アン・ブーリンと恋人関係にあったと噂されていた人物で、史実通りならまた・・・出番があるでしょう。色々と踏んだり蹴ったりな人です。

そしてヘンリ8世といえばロンドン塔というわけで今シリーズ初のロンドン塔送りになった人物が現れました。どうみても冤罪っぽかったですがそれもまたロンドン塔送りによくあること。おめでとうございます。実にひどい環境が描かれていましたが、回が進めば主要登場人物たちの少なくない数がお世話になることでしょう・・・

不憫枠をひた走る王妃キャサリン・オブ・アラゴンとトマス・モア先生、もう出てくるだけで涙がでそう。絶大な信頼を集める代わりにあれやこれやと憎しみを集めてフラグを積み重ねるウルジー枢機卿、からだはだいじに。そして、ちょっとした軽口ですら逆鱗にふれてしまうかもしれないヘンリ8世のナイーブさが今回もこれでもかとばかりに描かれていて、この宮廷で生きていける自信がまったく沸かないですね・・・

フラムリンガム城とヒーヴァー城

また、今回もお城が初登場していました。

ノーフォーク公の居城フラムリンガム城はノルマン征服(1066)での功臣ロジャー・ド・バイゴットが1101年、ヘンリ1世によってフラムリンガムの土地を賜った際に築城した城で、以後その子孫がノーフォーク伯に叙されて以降ノーフォーク公家代々の居城となっていました。度々イングランド王と衝突することになるノーフォーク家はよくこの城を没収されたり再度与えられたりを繰り返していくことになります。ヘンリ8世治世下で生き残りを図ろうとするノーフォーク公とこの城がどうなるかは今後の展開に注目ですね・・・

アン・ブーリンがワイアットに別れを告げていたヒーヴァー城は元々は邸宅でしたが十三世紀に要塞化、1459年、トマス・ブーリンの祖父でロンドン市長だったサー・ジェフリー・ブレンがこの城を買い取りブーリン家の城となりました。ところで、本作でトマス・ブーリンとノーフォーク公が組んでいますが、これはトマス・ブーリンの妻(アン・ブーリンの母)がノーフォーク公の妹だからです。二話でアンがノーフォーク公に叔父様と言っていましたね。

さて、三話でついにアン・ブーリンの夢を見るほどに入れ込んでしまったヘンリ8世ですが、四話ではどうなるでしょうか。

参考書籍
・チャールズ・フィリップス著(大橋竜太監修,井上廣美訳)『イギリスの城郭・宮殿・邸宅歴史図鑑』(原書房,2014年)

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Kousyou

「Call of History ー歴史の呼び声ー」管理者。個人ブログはKousyoublog。英独仏関係史、欧州中世史、近世日本社会史、鎌倉幕府史などに興味があります。

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