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グリム童話「白雪姫」のモデルと考えられる十八世紀の女性の墓石が発見

マリア・ゾフィア・フォン・エルテルの墓石 © Press Office Archbishopric Bamberg/Dominik Schreiner

マリア・ゾフィア・フォン・エルテルの墓石
© Press Office Archbishopric Bamberg/Dominik Schreiner

「白雪姫」のモデルと考えられている十八世紀の女性マリア・ゾフィア・フォン・エルテルの失われていた墓石が発見された。ドイツ南部バンベルク教区博物館(英語” Bamberg Diocesan Museum” , ドイツ語”Diözesanmuseum Bamberg”)が発表した。

グリム兄弟が「グリム童話集」(1812年)に収録した「白雪姫」はモデルとなった実在の人物がいると考えられている。有力候補は二人おり、一人はドイツの歴史家エックハルト・ザンダーが1994年に提唱した16世紀ドイツ・ヘッセン地方の貴族女性マルガレータ・フォン・ヴァルデック(”Margaretha von Waldeck”1533年生~1554年没)、もう一人が十八世紀、バイエルン地方の貴族女性マリア・ゾフィア・マルガレータ・カタリナ・フォン・エルテル(” Maria Sophia Margaretha Catharina von Erthal”,1729年生~1796年没)である。

マリア・ゾフィア・フォン・エルテルは、1729年、バイエルン北西部の町ロアーで、領主フィリップ・クリストフ・フォン・エルテルの娘として生まれた。子どもの頃のマリア・ゾフィアについて地元の公文書館には「貧者と苦しみに対して慈悲深い」「非常にかわいらしい少女」と記されていたという。母は早くに亡くなり、彼女が18歳のとき、父はクラウディア・エリザベート・マリア・フォン・ヴェニンゲンと再婚するが、継母とマリア・ゾフィアの関係は上手くいかなかったという。継母との関係悪化から故郷を追われ、バンベルクの修道院に入って未婚のまま、晩年は失明し、1796年に亡くなった。

マリア・ゾフィア・フォン・エルテルの墓石 © Press Office Archbishopric Bamberg/Dominik Schreiner

マリア・ゾフィア・フォン・エルテルの墓石
© Press Office Archbishopric Bamberg/Dominik Schreiner

バンベルク教区博物館のホルガー・ケンプケンス(” Holger Kempkens”)館長によると、「ゾフィアの人生の物語は19世紀の初めにはよく知られていた」。「グリム兄弟は地元の人々から聞いた話を文学にした。確かな証拠はないが、ゾフィアが白雪姫のモデルだったという兆候はある」と語った。白雪姫と大きく違うのは、彼女の人生には王子様は現れなかったことだ。

マリア・ゾフィアに関する事項と白雪姫の物語との一致点は現地の研究者カールハインツ・バーテルズ博士によって多く指摘されている。彼女の育ったロアーの西の町ビーバーには鉱山があり、その鉱山の坑道は小柄な男性か子供たちでないと入れない狭さで、実際採掘作業は「一日中働いても給料がもらえない」(ケンプケンス館長)児童労働が中心だった。また、マリア・ゾフィアの父フィリップは鏡工場を所有しており、後妻に鏡を贈っていた。鉱山労働の子供たちと七人の小人、鏡工場と魔法の鏡など多くの類似点があるという。

「グリム兄弟の肖像」(エリザベート・イェリカウ・バウマン作)

「グリム兄弟の肖像」(エリザベート・イェリカウ・バウマン作)

今回発見されたマリア・ゾフィアの墓石は彼女が埋葬されたバンベルク修道院の教会に置かれていたが、1896年に同教会が破壊された後行方不明になっていた。最近、バンベルクのある家で発見されバンベルク教区博物館に寄贈された。

博物館のホルガー・ケンプケンス館長は「おとぎ話の引用は、私たちにとってはどちらかというとギャグのようなものだ」と述べ、この墓石は童話との関連性にかかわらず展示されていただろうと付け加えた。18世紀後半の男性中心の時代に生きた女性が自分の墓碑を手に入れたことは注目に値する、という。

マリア・ゾフィア・フォン・エルテルの墓石は今後、同博物館で常設展示される。

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