人物 ルイ・ド・クート ルイ・ド・クート(Louis de Coutes,1414年生-1483頃没)はジャンヌ・ダルクの身の回りの世話をした従卒。父はヌーヴィオン(Nouvion)とリューゲル(Rugles)の領主ジャン・ド・クート、母はカトリーヌ・ル・メルシエ。1429年3月から9月のパリ包囲戦のときまでジャンヌ・ダルクに仕え、後に復権裁判でジャンヌ・ダルクに関する多くの証言を残した。 ルイ・ド・クートの義兄弟にオ... 2022.01.04 人物
人物 ラヌルフ・ド・グランヴィル ラヌルフ・ド・グランヴィル(” Ranulf de Glanville”,?-1190)はイングランド王ヘンリ2世に仕えた政治家・法律家で、宰相にあたる行政長官(Chief Justiciar)を務めた。法制史上重要なコモン・ロー成立初期の裁判手引書「イングランド王国の法と慣習(Tractatus de legibus et consuetudinibus regni Angliae)」の著者と見... 2022.01.11 人物
国・王朝・民族 マーシア王国 マーシア王国(Kingdom of Mercia)は七王国時代、イングランド中央部、現在のミドランズ地方に存在したアングル人の王国。首都はタムワース。王家の系譜は六世紀初め頃から始まるが成立初期の歴史は定かではなく、七世紀前半、ペンダ王時代に台頭してノーサンブリア王国を始めとする諸国と争い、八世紀に入るとブリテン島南部諸国を次々と服属させ、オファ王の時代に後のイングランドにあたる領域すべての諸王国... 2023.03.11 国・王朝・民族
人物 ゴドウィン(ウェセックス伯) ウェセックス伯ゴドウィン(” Godwin, Earl of Wessex”、生年不明-1053年4月15日没)はクヌート大王によってウェセックス伯(在位:1020-53)に抜擢され、クヌート、ハロルド1世、ハーザクヌート、エドワード証聖王の四代のイングランド王の下で権勢を誇った新興の有力貴族。エドワード証聖王の妃エディス、イングランド王ハロルド2世の父。 ゴドウィン家の起源 ゴドウィンが史料に初... 2022.12.28 人物
宗教・神話・伝承 カヴァス カヴァス(ウェールズ語”Cafall”, 英語”Cavall”)はウェールズの諸伝承に登場するアーサー王が飼っている猟犬である。九世紀の歴史書「ブリトン人の歴史」でカヴァスの足跡が残る石に関する不思議なエピソードが語られ、「キルフーフとオルウェン」、「エルビンの息子ゲライントの物語」などウェールズ伝承で狩猟時に活躍する姿が描かれている。 カヴァスはラテン語では”Cabal”、中世ウェールズ語では... 2022.01.05 宗教・神話・伝承
宗教・神話・伝承 「神の平和」運動 「神の平和(ラテン語: Pax Dei, 英語:Peace and Truce of God, フランス語:Trêve de Dieu )」運動は10世紀~11世紀にかけてフランスで起きた宗教運動。カール大帝(シャルルマーニュ)死後、後継者争いによる内戦とヴァイキングの侵攻によってフランク王国が分裂・無秩序化した結果、新興領主・城主層が台頭、私闘(フェーデ)が相次いだことから、農民や聖職者など非戦... 2021.12.07 宗教・神話・伝承
社会・法 ドゥームズデイ・ブック ドゥームズデイ・ブック(Domesday Book)とは、イングランド王ウィリアム1世(在位1066-87)の命によって1086年から行われたイングランドの土地調査(ドゥームズデイ調査(Doomsday Survey))に基づく、グレート・ドゥームズデイ・ブック(Great Domesday Book)とリトル・ドゥームズデイ・ブック(Little Domesday Book)の二冊組の調査記録で... 2021.12.04 社会・法
歴史的文書 「アルフレッド王の生涯」(アッサーの著作) 「アルフレッド王の生涯(英語:The Life of King Alfred,ラテン語: Vita Ælfredi regis Angul Saxonum(アングロ・サクソン王アルフレッドの生涯))」はウェセックス王アルフレッドに仕えた司祭アッサーが893年頃に書いたとみられるアルフレッド大王の伝記。日本語訳は「アルフレッド大王伝」のタイトルで出版されている。九世紀頃のイングランドの歴史を知る重要... 2023.05.31 歴史的文書
ヨーロッパの城 コンウィ城 コンウィ城(英語”Conwy Castle”/ウェールズ語” Castell Conwy”カステス・コヌゥイ)は英国ウェールズ地方北部コンウィにある中世の城塞。1283年から築城が開始され1287年に完成した。1986年、コンウィ城と市壁に囲まれた城塞都市が他の三城とあわせてユネスコ世界文化遺産「グウィネズのエドワード1世の城群と市壁群(Castles and Town Walls of King... 2021.12.25 ヨーロッパの城
人物 グナエウス・ユリウス・アグリコラ グナエウス・ユリウス・アグリコラ(Gnaeus Julius Agricola,40年6月13日生-93年8月23日没)はローマ帝国の軍人・政治家。ローマ属州ブリタンニア総督としてウェールズ、イングランド北部、スコットランド南部を征服しブリテン島におけるローマ帝国の支配領域を最大化した。義理の息子で歴史家のタキトゥスが著した彼の伝記「アグリコラ」によってその事績が広く知られている。 出生 グナ... 2022.07.02 人物
歴史的文書 「アングロ・サクソン年代記」 「アングロ・サクソン年代記(Anglo-Saxon Chronicle)」はアルフレッド大王治世下の九世紀末、当時、残っていた古い記録や文書、民間の伝承を集め、デーン人の侵攻を中心に同時代の記録を追加されて編纂が始められた年代記形式の歴史書。後に複数の写本が作られて各地の教会や修道院でそれぞれ書き継がれ、これらの写本類をあわせると、西暦0年から1154年までの記録が残されている。複数の写本で構成さ... 2021.12.18 歴史的文書
人物 ダンカン1世(スコットランド王) ダンカン1世(Duncan I , 1001年頃生-1040年8月14日没)は十一世紀初めのアルバ(スコットランド)王。在位1034年11月25日-1040年8月14日。前王マルカム2世の娘ベソックとアソル領主ダンケルド修道院長クリナンの間の子。 生涯 即位まで 即位前のダンカンについてはよくわかっていない。十四世紀スコットランドの聖職者ジョン・オブ・フォーダンが1384年頃に著した「スコット... 2022.09.05 人物
年表・時代史 アングロ・サクソン七王国時代(ヘプターキー) 七王国時代(ヘプターキー"Heptarchy")とは、五世紀末、イングランドにアングロ・サクソン諸族の王国が成立してから、九世紀後半、デーン人によってほとんどの王国が破壊されるまでの期間を指す言葉である()。古典ギリシア語の「7」を意味する ἑπτά(hepta)と「支配」を意味するἀρχή(arche)の複合語ἑπταρχία(heptarchia)が語源()。七つの王国とは、イースト・アングリ... 2021.12.16 年表・時代史
ヨーロッパの城 アンジェ城 「アンジェ城(Château d’Angers)」はフランスのペイ・ド・ラ・ロワール地域圏メーヌ=エ=ロワール県アンジェ市にある中世城塞。十世紀末頃、アンジュー伯フルク3世によって築城され、1230年代、フランス王ルイ9世治世下で現在の城が築かれた。17個の円形の塔を持つ特徴的な城壁と、十四世紀に作られた「黙示録のタペストリー」で名高い。世界文化遺産「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワ... 2022.01.12 ヨーロッパの城
建築 オファの防塁 「オファの防塁(Offa’s Dyke)」はブリテン島のワイ川河口からディー川河口まで、現在のイングランドとウェールズ地方との境界に沿って南北約240キロメートルのうち約132キロメートルに渡って築かれた中世の土塁の遺構である。八世紀後半、強勢を誇ったマーシア王国のオファ王(Offa of Mercia , 在位:757~796年)によって築かれたと言われるが、建設時期や建設目的については諸説あっ... 2021.12.16 建築
人物 ユーグ・カペー(フランス王) ユーグ・カペー(仏"Hugues Capet")はカペー朝初代のフランス王(在位987年7月3日~996年10月22から25日の間)。西フランク王国の有力諸侯ロベール家の当主ユーグ・ル・グランの長男として生まれた。生年には、家督相続した956年に17歳であったとする説と15歳であったとする説の二説()があり、939年ないし941年頃と考えられている。 ロベール家の台頭 ロベール家は、もともと... 2021.12.04 人物
政治・経済 臣従礼 中世ヨーロッパでは封建的主従関係を結ぶ際に「臣従礼(オマージュ” hommage, homage ”)」という儀礼が行われた。 『臣従礼とは中世西欧において封建的な主君と家臣の関係を正式に設定し、このことを可視的に公示する儀礼である。それは主君と家臣の間の封建的契約関係を設定する儀式とも考えられる。』() フランス中部をはじめヨーロッパの大部分で行われたが、イタリアなどには存在せず、南フランスでも... 2021.12.19 政治・経済